加速器研究施設のデータ収集系

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貴方は97年4月18日より # 番目のアクセスです

目次

1. 概要説明
2. 2180 ACCについて
3. 近いうちの改良予定について


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データ収集系の概要図

[概要説明]

CAMACに CES 2180 ACC(補助クレートコンントローラ, PDP11 One-chip CPU (J11)内蔵)をいれ,ホスト計算機には VAX-4000 を 使用します。 イベント毎に 2180 ACCのCPU(J11)に割り込み信号を 入れ,割り込み処理ルーチン内でデータ収集を行います。J11 CPU は特別に書いたOS (手製)を使用し,割り込み処理ルーチンのオー バヘッドは極めて小さくできています。(20-30 micro sec). J11 から内蔵メモリーへ CAMACの読み取り速度はピークで 1MB/s がで ます。 J11 ではデータ用のバッファー(16 kB/each)が2個あり, 1つがいっぱいになると,バッファーを他方に切り替えると同時に ホスト計算機 (VAX-4000)にLAM(割り込み)を発生させます。

ホスト計算機ではCAMAC からの割り込みが発生すると,手製のデバ イスドライバーソフトから AST(Asyncronious System Trap) Routineを経由して J11 ACCのバッファーのデータをホストのメモ リーにDMA 転送します。このDMA転送の速さは,ACCとVAXの間のケー ブル長に依存し,ケーブルが 5mの場合 1MB/s, 性能上最大長の 90mのとき 0.31 MB/sの実効転送速度が得られます。

またCAMACのクレートは複数を使用することができ,複数クレート 使用時には,イベント発生後同時に複数のクレートでデータを読む 事ができ,高速読みだしが可能となります。(例 E4 SMART F2 CRDC 実験では,常に2台の CAMAC クレートからのパラレル読み出しが 使用されています)

実際のデータ収集では,デッドタイム等を考慮して 100kB/s程度ま でのデータ収集を伴った実験が多く行なわれています。

VAXでは割り込み,DMA転送を行うための手製のデバイスドライバー cbdriver.mar及び,CAMACのsingle functionを高速に行うための ドラーバc2922.marが用いられています。



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1. 2180 ACCについて

CAMACの補助クレートコントローラである CES 2180 ACCは中に 15-18MHzのクロックのJ11 CPU (PDP11をone chipにしたCPU), 128KBのメモリー(S-RAM),CAMACのインターフェイス等が実装されて おり,フロントパネルには外部割り込み入力(2系統, TTL負論理), REQ, GRANT コネクター Q22バス等がでています。

プログラムは PDP11用のマクロアセンブラーで記述し,実験ごと に作る必要がありますが,普通は他の実験での使用例を参考に イベントごとのデータ読み取りルーチンを書き換える,軽微な 変更で作成できます。またCAMACモジュール読み出し用のマクロ 命令も用意されているので,非常に簡単に書く事ができます。

プログラムの書き換え,作成ののち, VAX上で MACRO/RSX file名 のコカンドでアセンブルします。 ファイル名は PDP11 (RSX11)の規約に従って9文字までしか 認識しないので,VAX流の長いファイル名を使用すると,アセンブ ルできませんのでご注意。

CES2180用のプログラム例

このDAQシステムには初期につくられたシングルクレート専用のシステムと 後に改良されたマルチクレート用システムの2種類があります。シングル クレートの実験の場合でも後者のご利用をお勧めします。両者とも2180 ACC の外部割り込み1番はイベント割り込みに使用しますが,外部割り込み2番 はシングルクレート専用のシステムでは未使用ですが,マルチクレート用 システムではバッファーの切り替えように使用します。 イベントのformat例(マルチクレート版DAQ)

マクロ命令使用例

waitq   nodc1,12.,8.,30.,50$  (ORTEC 811 ADCのADCの変換の終了を待ちます) 
bread1  NRTDC,0,4.            (Station番号=NTDCのTDCのデータを4チャンネル読みます)
naf     nrtdc,0,9.            (N=nrtdc,A=0,,F=9 の single functionを実行します
マクロ命令ははJ11のプログラムの最初の ほうに .macro で定義されています。各定義の所にパラメータ,動作等についてのコ メントがあります。

以下に高速読み取りのためのtipsを簡単に書きます。 J11の命令の実行時間, CAMACの読み書きの時間の評価結果は ここにあります。

2180プログラム Tips



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近い内の改良予定

現在使用しているVAX(VAX4000)は高価なので,それを低価格,高性能 の Work Station (Alpha Work Station)に置き換えることが検討され ています。 CAMAC用のインターフェイスがPCIバス用のものにかわる ので,ディバイスドライバーを新規作成する必要があります。 (メー カ性のディバイスドライバーは経験的には性能上満足できないことが 多いので)

Current status on 18 Aug 1997 (in EUC-jp code)

  • DAQ systemの説明(英語)

  • Computing system for analysys

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    最終更新日 97年4月18日 T.Ichihara (ichihara@rikvax.riken.go.jp)