Date: Mon, 05 Jan 1998 20:38:51 JST
From: "Yasushi WATANABE, RIKEN" 
Subject: Draft of CC-J informal meeting
Sender: owner-phenix-j@phenix.cns.s.u-tokyo.ac.jp
Precedence: bulk

渡邊(理化学研究所)です。
明日のPHENIX-J meetingに先立ち、先日理研で行なったcc-j informal meetingの
draftをお送りします。

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Yasushi WATANABE		    渡邊康@放射線研究室.理化学研究所  
  Radiation Laboratory		    (Internet: watanaby@rikvax.riken.go.jp)
   The Institute of Physical	    (Hepnet:   rikvax::watanaby)
     and Chemical Research (RIKEN)  (NeXTmail: watanabe@nabext.riken.go.jp)

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PHENIX-CC-J informal meeting draft
			at RIKEN
			16/DEC/1997

参加者:早野(東大)、浜垣(CNS)、佐甲(筑波)、市原、斉藤、後藤、渡邊

CC-JのArchitecture候補
基本的にAnalysis Code及び直接関わるソフトウェア部はRCFと同じでなければ
ならない。
つまり、STAF, Objectivity等の使用/不使用について独自路線はありえない。
1)  規模以外はRCFとまったく同じハードウェアを使う場合。
1-1)  ネットワークでデータを輸送する事ができれば、まったく同じソフトウェア
を用いることが可能であろう。
APANでは当初45 Mbps (約5 MB/s = 170 TB/year)を複数(10個所くらい?)共
同で使う事になるので、われわれの要求をまかなうことは出来ないと思われ
る。 155 Mbps (約 20 MB/s = 600 TB/year)になったあかつきには可能かもしれ
ない。
1-2)  データをテープで輸送する場合
1-2-1) RCFのデータ構造をそのまま日本に持ってくる。
	HPSSによって並列化されたデータをそのまま持って来れるか? -> IBMに
確認中
	Objectivityのデータそのものをネットワークではなく航空便などで運べ
るか?
	一部のデータだけを持ってきてデータベースとの不整合が起きないか?
1-2-2) RCFのデータをシリアル化(Runの時間順に並べ直す)し輸送する。
	日本でデータベースの再構築を行う。
	やはりHPSSを導入する必要があろう。
		たとえシリアル化されているデータが扱いやすいとはいえ、
HPSSに代わるものを独自に開発するのは困難。
	シリアル化するためのファシリティーの開発・設置が必要。
日本側が主導的に行う必要がある。
2)  テープデバイスが日米で違う場合
理研のSuper Computer導入時に大規模テープロボットも導入される可能性があ
るが、その仕様の決定はRCFの決定に先立って行われるので、日米で違うもの
を使う可能性も(1/2程度?)ある。
上記1-2-2)と同様の開発が必要。特に日本側で設置するテープドライブをRCF
に接続する必要があるため、その部分に関わる費用は日本側が手当てをする必
要があろう。

3) もし、上記のシナリオがどれもうまく行かない場合は、RCFの方向性を変えて
いく事が必要となろう。Objectivityの能力問題などについては、1998年8月に予
定されているMock Data Challenge での結果によってはRCFの方向性が大きく変わ
る可能性があるだろう。

HPSSはRCFで必ず使われる事になる。一方、PHENIXではRCFにデータを送ると共
に、Counting Houseで独自に生データを取る事も考えているという情報もある(未
確認)。もし、事実だとすると、実験開始当初に生データを日本に輸送する際、好
都合かもしれない。

CC-J運営の人員について
総勢6人という規模は妥当であろう。特に立ち上げ時には必ず必要な人数である。
システムが安定に運用されるようになったあかつきには、Tech. Advisorの4人の
うち半数程度を企業からの派遣でまかなう事が可能になるかもしれない。
また今後のスケジュールを考えるとManager兼RCF Liaisonは1998年秋から必要
となる。この1名はRIKEN-BNL Centerで確保できる事が望ましい。
ハードウェアやHPSS, Objectivity等市販品の運用(もちろん設計は別)について
は企業からの派遣でまかなうべきである。
RCFは総勢30名以上の大部隊を用意する事になっているが、日本側が同じような
人員の数え方をする必要はない。(一方、B. Gibbardによれば、CC-J運用人員とし
ては8名程度が適当と思われるのこと)

今から1998年度(JFY)にかけての計画
ファシリティー側
PHENIX-Jの皆さんにはおおむね不評のHPSS + ObjectivityというArchitectureの
可能性を探る。目標は1998年8月に行われる予定のMock Data Challengeでの判断
(RCFでもこの時点で判断するものと思われる)。そのためにはRCFの人々と共に
MDCを成功させるべく働くのが効果的と思われる。
その際の具体的な作業項目として、HPSSによって分散化したデータをシリアル化
しテープに格納する能力の考察が適している。これは、本来の目的を満たすと共
に、日本へのデータ輸送法の確立にとっても重要である(この技術が必要になる
可能性は高い)
すでに述べたように、RCFからCC-Jへのデータ輸送方法の確立は、日本主導で取
り組まなければならない項目であり、すぐにでも始めなければならない。日本側
(理研)に導入が予想されるテープデバイスをRCFのプロトタイプに接続するこ
とが必要であり、そのためのハードウェア・ソフトウェアの手当てが必要となる。


アプリケーション側
日本側が建設中の検出器はTracking Reconstructionが出来なければ役に立たない
物が多いにもかかわらず、日本側でTracking codeに携わっている人がいないのが
大きな問題。
Tracking codeに関わりつつ各検出器の情報を総括的に活用し、実験開始時に動く
コードを書く人々を日本側で送り込む事が必要。そのための人員としては学生で
はなく、すでに経験を積んだPostDocレベル以上の人が必要であり、Central Arm, 
Muon Armと計2名をRIKEN-BNL Centerで確保する事が必要であろう。

一方、近視眼的にはTrackingを必要としないMVD & Emcalのチームにも噛んでい
る必要がある。(eg 後藤@理研)

シミュレーションセンターの作ることが日本側の義務でないことを主張すべき

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先程のdraftで足りない部分(informal meetingの席上で配った資料)を
お送りします。
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97年12月の PHENIX-J meetingで確認された事
1) Regional Centerとして要請(still unofficial)されているシミュレーションセン
ターについてはas isを旨とする。
2) CC-Jマンパワーとしては、Manager兼RCFliaison, Subが各1, Tech. Advisorとして、
システム側 ユーザー側が各2。あと(いわゆるTechnicianレベル)は企業からの派遣を
考える。
3) Raw Dataも一部(少なくとも各検出器の担当部分)は持ってくる。


PHENIX-J meetingでのConcerns
1) RCFと同時立ち上げが出来るか?必要か?
最初からData(まず間違いなくRaw Data)を持ってくる事ができるか? 
	: 歴史的には無い


RCFとの係り方(Dead Copy or 独自路線)
1) 少なくともDuplicating Facilityは日本主導で行う事になろう。

2) 現在のHPSS+Objectivity+STAFというArchitectureをCC-Jで採る(採れる)か?
	HPSS単体としてはほぼ完成された物で、ちゃんと動いているようである。
	Objectivityの能力が低く、現状ではデータアクセスに時間が掛かりすぎる。

3)Dead Copyを行う場合の技術的な問題点
	HPSSで並列化されたData Tapeを持ってこれるか? -> IBMに確認中
		場合によっては共同開発の可能性を探る
		出来なければシリアル化して持ってこざるを得ない
			-> HPSSは無用の長物? -> 必然的に独自路線?
	Objectivityのレプリカを作れるか(構造はネットワーク、データは空輸)? 
	-> 要確認

4) もし独自路線を取るには何が必要か?おおっぴらに独自路線を進められるか?
独自路線の例)
簡単なデータベースでシーケンシャルデータの管理を行い、データはテープから直接
読む。
	Calibration Data等はどうするか?

5) RCFの方向性を変える事が出来るか?それには何が必要か?

ソフトウェア
コアは何か?何を握るのが強いのか?